花嫁花婿の修行の風習で大人になったらしい


うちの田舎は長野県の北部なんだが、今でも残ってる。
うちの場合仲人婚系で15歳になった男女は村に残るか残らないかを選択し、もし残る場合は集落(村)で子供達が独立した中年夫婦の家に花嫁花婿修行に行く風習がある。
必ず男女ペアで修行に行くので片方が年下だったりする場合がある。
仲人と若い男女のペアが決まると、集落の人間が仲人の家に集まり仲人の仕立て直した結婚衣裳を若い男女が着て結婚式の真似事をする。
勿論本物の結婚式ではなく形式的な儀式だが。
夫々の若い男女の家は、布や酒、着物等を金一封と共に仲人に送る。
釜戸の火入れや田んぼの鍬入れの儀式には神主が来て祈祷する結構真面目な儀式だ。
俺は田舎に残るのが嫌だったので参加しなかったが、うちの従兄弟は参加したらしい。
従兄弟の話だとその日から結婚するまでの間自分の家でなく仲人の家で寝泊りするそうだが畑仕事や村人同士の付き合いの作法を学ぶ傍ら、夜の夫婦生活も学ぶそうで従兄弟と一緒に修行に入った女の子はそこで大人になったらしい。
俺は羨ましいなと思ったが結構大変らしく、仲人の免許皆伝が無いと女性とお付き合いする事が赦されないらしく夜の修行も含めて結構必死だったそうだ。
従兄弟は2年掛かったみたいで、遅い子は3年早い子でも一年程掛かるそうだ。
晴れて免許皆伝になると、お披露目の宴が開かれて村の女性と付き合う権利と家の離れを使う権利が与えられるそうだ。
未だにこの様な風習が残ってるのはうちの村だけだと思っていたが世の中広いものだ。

良かったら「いいね」してください。誰でも「いいね」出来ます!


同じジャンルの体験談

トップページに戻る