チイちゃんと ⑥


前回:  チイちゃんと ⑤

「○○常務知ってるんですか?」
「まぁな。」
「スゴい人達みたいですね。結婚歴6回で公認の子供だけでも32才の長男を筆頭に15人で非公認も合わせたら20人以上はいるとか。やっぱ、この工場で作ったドリンク飲んで『ばっきーん!!』っと!!噂ですけど、都内のホテルで『腹上死』らしいですね。男の本懐ですよ。一度どんなお方か会ってみたかったです」
「会社でそんな下品な事言うなよ。ただの『アタマと下半身がゆるい野郎』じゃねぇか」
「そっスかぁ~!?」
もう話に尾ヒレが付いてる。20人って種馬かよ。
『しかし・・・腹上死か。しかも帰宅日を一日偽ってる・・・。20人は大袈裟だが、レイちゃんを合わせると10人はくだらない。こりゃ揉めるな』

「すまん、早退していいか?明日と明後日は有休で」
「どうしたんですか?全従業員180人全員の労務管理を一人でやってる課長ですから、課長のハンコついとけばオールオッケーですよ。何なら今日も有給にしておきます。書類の操作は得意ですから(笑)」
「お前も仕事を覚えてくれたら俺一人じゃないんだが。しかし、書類の操作って、製薬会社に置いておけない人材だな(笑)ありがとうな」
会社を出て、実家の母屋から礼服と着換えをスーツケースに詰める。あ、隣に顔出して根回ししておかないと···。

新幹線の車窓を見ながら『チイちゃんと俺って何だろうか?』根本の事を考えてみる。
『性のはけ口』?『恋人』?何だったんだろう?チイちゃんの好きをただ利用してたんじゃないだろうか?

チイちゃんが2年生になった春
「兄ちゃん、どうしてチイのおしりばかりなの?」
「まだ入らないよ。チイちゃんを痛くしたくないんだ」
一度挿れようとしたが、亀頭の半分で痛がった。それから怖くて避けてきた。
「これでも気持ちいいよね?」
亀頭でクリトリスや膣口をこすってあげる。
「あ、ンンッ!!兄ちゃんのチンチンきもちいい」
「チンチンじゃないでしょ」
「うん···『おチンポきもちいい』」
「兄ちゃんもチイちゃんのおマンコ気持ちいいよ」
クリトリスの包皮を剥きあげて執拗に亀頭でこねくり回す
「やぁん!!つよいぃ~!!イッちゃう~!!」
「イッていいよ。一緒にイこ!!」
「イク~ッ!!!!」「兄ちゃんもイクよ!!」
まだ幼いおマンコとも言えない性器に青臭い精液を吐き出す
「兄ちゃんのあついよ~」

・・・あの時の俺は「愛し方」を知らなかった。あまりにも不器用過ぎた。とにかくチイちゃんを気持ちよくさせる事に夢中だった。悦ばせる事が「愛する事」と思っていた。
そんな俺をチイちゃんはいつも小さな身体全てを使って受け止めてくれた。
2年生の夏休み前にチイちゃんと『結ばれた』それからは土蔵や母屋の風呂、公営プールの更衣室。雑木林と色んな場所で『愛し合った』。それで俺は『救われた』んだと思う。今度は俺がチイちゃんとレイちゃんを救う番だ。
新幹線に乗り込む寸前でチイちゃんのお母さんからLINEが入る。これで仮通夜の場所が判った。それに合わせてホテルを予約する。
部屋で夜更けまで待機してから会場に向かう。
入ろうとしたら
「子会社の課長風情が来る場所じゃないですよ」
早速イヤなヤツが出た。
「おい『サル』そこどけろ。俺は親族で来たんだよ。お前こそ社員がでしゃばる場面じゃないだろう。何が目的だ?」
コイツは常務のパシリ一号通称『サル』。3年後輩で、俺の移籍後に主任に座ったヤツだ。
「ハァ!?アンタが親族?」
「喪主のお母さんに確認してみな。『喪主の兄代わり』だって。あと口のききかたに気をつけろ『サル』!!」
慌てたサルがお母さんの方を見る。玄関まで出てきたお母さんは軽く頷いた。
サルは忌々しく俺が会場に入るのを見送る。
「お母さんありがとうございます」
「いえいえ、遠くまで出てきてくれて。ここに居ると息が詰まりそうで」
「判りますよ。アレ見てたら亡き常務の人徳ぶりが偲ばれます」
横の座敷では早速数人の男女が遺産相続の話を大声でしている。
まだ死んだばかりなのに遠慮を知らない。
無心で線香を上げ手を合わせる。
チイちゃんが出てきた。
「兄ちゃん!!どうしてここに?」 
疲れて横になってたのか洋装の喪服の裾を気にしている。
「チイちゃんとレイちゃんが気になってさ。困ったらこの名刺に連絡して。絶対に力になってくれる人だから」
法務部時代の先輩で独立して弁護士事務所を開いた弁護士の名刺を渡した。
「レイちゃんは?」
「レイは疲れて寝ちゃった。起こす?」
「いや、いいよ。かわいそうだから。じゃ帰るよ」
「そっか···。『またあとで』」
俺は会場をあとにしてホテルに帰った。

深夜にLINEの友達申請が入る。チイちゃんだとすぐわかり、承認すると
『良かったら今から来てください』
と。
入口でチイちゃんが出迎えてくれた。
「ごめんね。こんな夜中に」
「いいよ。俺も用があったから。『金の亡者の甥と姪たち』は帰ったんだろ?」
「うん。疲れ果てたみたいで帰った(笑)」
「誰も残ってない?」
「お父さんとお母さんは近くにとってるホテルで休んで貰ってる。レイはぐっすり」
「そっか。なら入るよ」
布を掛けられ布団に寝かされる常務に線香を上げる。横でチイちゃんも一緒に手を合わせる。手を下げたところを見計らいチイちゃんの乳房をわしづかみにする
「キャッ!!」
「あんたからチイちゃんを返してもらうからな。こんなに胸が大きくなる前から俺のものなんだ。レイちゃんも貰っていくぞ。あんたにゃ勿体ない」
「兄ちゃんそれって···あッ!!」
チイちゃんの唇を奪う
かなり異様なシチュエーションだ。線香の煙が漂う中、遺体が安置されてる前で未亡人と男が激しくディープキスしている。
スカートをたくしあげパンツを強引に下げて愛撫する
「あッあぁ~ッ!!兄ちゃん!!やりすぎ!!」
「見せつけてやろうぜ!!モラハラ野郎にチイちゃんは誰のものかって」
パイパンにされてるワレメの中を指でかき混ぜる。グチュグチュと見た目とはほど遠いグロテスクな音をたてる。
「知ってるか?チイちゃんはこれに弱いんだよ」
剥いたクリトリスを指の腹の部分で細かく叩く
「あぁッ!!それダメッ!!強い!!兄ちゃんイッちゃう!!出る!!出ちゃう!!」
「冥土の土産に掛けちゃえよ」
プシュッ!!
チイちゃんの潮は線香の台まで飛んだ。
チイちゃんはグッタリして座り込む
「ハァハァハァ···兄ちゃんやりすぎだよぅ。バチアタリにもほどがある」
軽く俺を睨む。
抱き起こして
「これから3人で幸せになろ!!」
チイちゃんはキョトンとしている
「それってプロポーズ?」
「決まってるじゃん!!他に何があるんだよ」 
「こんなプロポーズってあるぅ?らしいけど(笑)じゃ、レイを連れて兄ちゃんのトコに帰るね。バイバイ常務さん···」

社葬の翌日から早速、法定相続人の親族会議が開催される。嫡子は10人、非嫡子は6人居る事と、遺産の総額は2億からややかける程度ですぐに現金化出来るものは思った以上に少なかった事。開口一番チイちゃんはレイちゃんの分も含め相続放棄を表明。同席した先輩も呆気にとられたが、条件を提示
『今すぐマンションを退去するかわりに籍を直ぐに抜かせて欲しい』
億をくだらないマンションが現金化出来ると全員賛同したが、ここで先輩が条件を提示。
『兄姉達が基金を組み、末娘にあたるレイちゃんのために大学を卒業するまでの期間、年108万円を学資として支払う事』
最初の奥さんの長男が『そんな義務はない』と言い始めるが先輩は『じゃ、あの現場に居た女性を焚き付けて訴訟を起こさせる』とブラフをかます。渋々承諾させ、即日公正証書を作成する。

秋風が立つ頃、チイちゃんとレイちゃんがアパートにやってきた。
名字が変わるタイミングで転校手続きをした為に少し時間がかかった。
先日、結婚する旨をウチの両親に伝えると大いに喜んでくれ、土蔵を壊して3人の為に新居を建てると言ってくれた。俺も当然金を出すが。
チイちゃんの両親はお父さんはかなりビックリしていたが、お母さんは気付いてたようでニッコリと『大賛成ですよ』と言ってくれた。孫のレイちゃんともいつでもすぐに会える事にも喜んでくれた。いつから気付いてたか考えたくないが。

「ねぇレイちゃん、マンションと比べてここは狭いでしょ?」
「レイねぇこっちのほうがいい」
「え~!!何で?」
「だってパパとママとさんにんでいられるから。あ、おとうとがほしいからよにん?」
「レイちゃん弟が欲しいんだ?ならパパ頑張らないとね(笑)」
「また子供の前で!!」
「生活費の話だよ。ママのおっちょこちょい(笑)」
また3人で笑いあった。

飲まされ続けたピルも医師と相談してやめる方向に向かっている。

レイちゃんと手を繋いで近所を散歩する。土蔵の屋根を道路見上げる。すべてはここから始まった。夏の日の再会から数ヵ月経たずに全てを取り戻した。いや、それ以上のものを手に入れた。
レイちゃん曰く、『東京の私立小学校は同級生とあまり合わずあまり楽しくなかった。夏休みの数日でこっちの友だちを作った』そうだ。
「この林を抜けたら景色のいい場所に行けるよ。行ってみる?」
「うん!!行きたい」
細い山道に入る。するとレイちゃんがモゾモゾし始めた。
「レイちゃんどうしたの?お腹痛い?」
「レイねぇ、おしっこしたい!!」
いたずらっぽい目で俺を見上げた。

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