美和子物語 ジョンソンさんとの出会い
美和子が岡山に戻ってからは小学○の英会話教室へ勤務しました。
小学生への英会話の指導は気楽な勤務でした。
けれども、資質の無い子供たちへ英会話を教える虚しさを感じました。
そのような事情で大人の人達へ英会話を教えたいと思うようになりました。
ベル○○ツの岡山教室でマネージャーを求めていました。
そちらが良いだろうと考えて転職しました。
英語のほかに、フランス語・ドイツ語・中国語等の講師も在籍していました。
受講希望者と講師たちを組み合わせて語学習得のアドバイスをするのが仕事でした。
英語は米国英語と英国英語が有ります。
英国のビジネスマンには相応の礼儀作法と慣習の習得が必須条件です。
英国へ出張されるビジネスマンの人達への英会話は、現地へ着任されてご不便が無いようにアシストする事です。
英国人講師でジョンソンさんが居ました。
彼は美和子より少し年長でした。
全寮制のカレッジで修士課程を卒業されて居ました。
専攻は経営工学でした。
ある日、上司に指示されてジョンソンさんに受講生への指導方針を説明しました。
英会話の基本・英国事情・食事作法・英国での交通機関の利用方法等々です。
これらを、20回の講義で教えるのです。
講座の最後にはレストランで食事をして終了です。
レストランでの講座は教室外です。
豪華な食事内容では無くてランチ程度です。
食事をするレストランはあらかじめ規定されています。
受講生の代わりに美和子が案内しました。
ある企業から3人の受講生を同時に教えてほしいとの申し込みが有りました。
グループでの学習は初めての経験でした。
美和子がアシスタントとして同席する事でお受けしました。
毎週3回で2ヶ月間の短期です。
講座の修了前にレストランでの実習をします。
その反省会を行ってすべてが終了です。
すべてが修了後に、ジョンと喫茶店で時間を過ごしました。
ジョンはエジンバラの出身でした。
郷里の事を説明してくれました。
美和子は南西のペンザンスヘ出かけたいとお話しました。
沈む夕陽を見るために・・・。
機会が有れば案内しましょうとのお話でした。
土曜日でしたから彼が自宅まで送ってくれました。
父母にも引き合わせて玄関まで見送りました。
別れるときに軽くキスしてそして握手。
ジョンとの最初の出会いです。
これからどのような進展するかは判りません。
ジョンのキスが忘れなくなるなんて・・・。
大人の恋の始まりです・・・。


