覗いた女湯の脱衣場


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暑い夏の日だった。伊勢神宮から二見浦の夫婦岩の絶景を見て紀勢本線で西に向かい、那智の滝を見て勝浦温泉に宿をとる。酷暑の汗を流しに二人で浴室に向かう。妻は女湯ののれんをくぐって中に入った。まだ陽も高い午後四時だったので風呂には誰もいなかった。そんな脱衣場で男の出来心が騒ぎ立てた。忍び足で女湯に足を踏み入れてのれんをほんの少し捲ってみると、妻は全部脱ぎ終わって、真っ裸で衣装かごに向かっている後ろ姿だった。六十一歳とは思えない色香の漂う女の裸だった。 やがてその姿は女湯に消えていく。一人湯につかりながら今夜は妻を抱きしめ、妻が乱れる姿態を妄想して昂ぶっていた。

風呂から上がって夕食についた浴衣姿の妻が本当に艶濃く、あの腰紐をゆるめると白い柔肌が浮かび上がるのだと思うとたまらない。酒を飲みながらちらちらと胸元を盗みする。そんな色目使いは以心伝心、妻にも伝わったいたと思うし、妻も旅の今宵は求めてくれるものと期待していたと思う。それが夫婦なのだ。

布団に横たわってテレビに目を向けながら、そっと浴衣の裾を捲る。白い太腿が顕わになる。期待していたかのように妻はジッとしていた。愛されることを意識しているのだろう。男の手は女の柔肌を擦りついに女の園に忍び込んでいく。妻はやや足を開いてジッとして夫の愛撫に浸っていた。

テレビのチャンネルを切り替えた。映し出された映像は濃厚なセックスシーンだった。若い頃の当時は、ホテルで目にすることなど想像もできなかったセックス映像だ。妻もビックリしている。妻は目をつぶっていたが、その呻く声だけは耳に達していて次第に女の性欲に溺れて腰を捩っていた。久しぶりに妻のそこは濡れ濡れだった。そこは簡単に男の硬いものを飲み込み絞り込んでくれた。突いて行く。妻は首を左右に振りながら喘いでいた。

六十一歳、それはまだまだセックスのできる女の体だった。

 

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