名前は、古市満穂。古市に聞き覚え、そして、約30年前の高校の女性体育教師を思い出した。不動産屋に、アパートを借りたいと、訪ねて来た約60歳の女性。現在の職業は、市立体育館の職員。事務と、高齢者の体操指導が、主な仕事。仕事柄、約60歳より、若く見える。
客のプライバシーに深く立ち入る事も出来ず、部屋の案内を、別の社員に行かせた。そして、約30年前の、自分の高校の頃が、思い出された。高校の女性体育教師の古市が、好きだった。しかし、主に、女子に体育授業。少し、縁遠かった。当時、放送室に、試着室の様なカーテンの小部屋が、有った。古市は、ハンガーに、ジャージをかけていた。放課後に、古市は、来ない。その様に思って、ジャージを試着。そこに、自宅に、洗濯のためにジャ―ジを持ち替える。古市が来て、体を震わせて、木村、何してるの! この様に言われて、無言で、ジャ―ジを脱ぎ、放送室を出かけた時に、古市に、腕をつかまれた。あなた、そんな事をしていたら、下着泥棒に、なるわよ。結果的に、女性の服を無断で着て、下着泥棒。古市は、洗濯予定の、ジャ―ジは、持ち帰らず。別のジャ―ジを着て、体育授業。高3の時に、古市は、他校に移動。ジャ―ジは、残していた。結局、自分が、持ち帰った。家で、数年、古市のジャ―ジを着ていた。母から、そんな毛玉だらけの古着、いつまで、着てるの。この様に言われて、出張で留守にしていたら、母に、処分された。当然、母に、入手経過なども言えず、寂しく思った。 仕事の帰り、古市のアパートに寄って見た。古市の娘なのか、二十歳代の女性と、部屋に入るのが、見えた。高3の頃、担任が、古市の結婚式に、行った話をした。それで、ショックを感じた事を思い出す。そして、妊娠したら、今は、二十歳代の娘。娘の素性も知りたく思ったが、話しの切っ掛けも、無い様に思っていた。 五輪の女子体操に内定した、古市静子さんと、お母さんの、古市満穂さんです。地元テレビ局の番組出演を見て、話しの流れから、30年前に、工業高校で、体育教師を言った。30歳から、60歳。女性の熟成が、感じられた。
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