失った靴と愛


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マラソン大会は、散々な結果に終わった。フルマラソンの3時間10分の前後で、走れる予定が、3時間48分。遅くなった原因を考えると、シューズの直前の紛失。急きょ、別のシューズと、紛失の経緯。私、菊池優子は、武内俊矢と、交際していた。高校は別だったが、中学校は、一緒で、陸上をしていた。武内の家は新聞販売店で、私が、陸上の練習も兼ねて、新聞配達のバイトに行った。私の高校生の頃、新聞の配達員の寮としていたアパ―トに、俊矢が住む。そこに、私も出入り。日曜日の午後は、夕刊も無く、アパ―トは、私と俊矢だけ。古アパ―トでも、物音を気にせず、SEXも出来た。当然、避妊して。俊矢は外の数キロを走ってから、SEXに臨む。女の私は男の体を判らないが、体に付加をかけての、SEX射精。これが、体を鍛える論理らしい。私は、オナニーして、体をウォミングアップさせて、俊矢の性器を迎え入れる。俊矢が射精すると、私は、頭を俊矢の首元に向ける。そして、心臓の鼓動音を聞く。この時に、耳に音、体温の伝わるのが、好きだった。  高校卒業すると、教員を目指して、教育大学に進学した私。俊矢は、家業の新聞販売店で、後継ぎ修行。大学卒業したら、俊矢と結婚も考えていた。大学の都合なとで、高校の頃よりは、俊矢と会える頻度は、減った。それでも、日曜日の午後に、新聞販売店の寮に行った。お久しぶり、この様に言いながらドアを開けると、玄関に女性用のパンプス。そして、昼間からカーテンの閉めた部屋に、二人の男女の裸。裸の女は、俊矢の高校の陸上部の、三木悦子。私も、競技会場で、少し会話した事も有った。慌てふためく、二人。私も、慌てて、靴を履くつもりが、三木のパンプスを履いてしまった。途中で気がつくも、アパートに戻る気もしなかった。結局、家で、別の靴を履き替える。そして、パンプスは、外のドアの前に置いた。俊矢に会いたく無くて、靴は、諦めた。比較的、新しい靴で、ランニングしながら、俊矢のアパートに行った。 私は来年は、大学卒業。この街から出て、二度と俊矢に会わないつもり。

 

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