とうとう、その瞬間が。
ソファーに連れて行かれ、腰をかけた状態で脚を広げられました。
「入れるよ。覚悟できた?」
問いかけに返事はしなかったと思うけど、どうしようもない切なさに心が支配されていて。
Kさんがゆっくり浸入してきて、奥まで届く。
やだ、って反射的に口にしてしまったみたい。
「イヤなの? もう根元までいってるよ」
言われた瞬間、背中がぞわっとした。
自分でも、わかる。
いつもと違う感じがする。
彼じゃない人に征服されてる後ろめたさと、満たされた感覚でおかしくなりそうでした。
ゆっくりゆっくりKさんが、私を味わうように、焦らすように動き始める。
ただ激しくされるより、ずっと好き。
私の髪を両手で撫でながら、じっと見つめてきて、私も見つめ返す。
「キスして」
っていわなくても、仕草でわかってくれる
私、自分から唇を開いて、キスを待ってる。
Kさん、エッチ上手すぎる。
溺れる私を見て「感じてくれてうれしい」とKさんが言いました。
私はいっぱいいっぱいなのに、どうしてそんなに余裕なんだろう。
不思議で仕方なかった。
私の中、気持ちよくないのかな。とか、余計なことを考えてしまった。
聞こうかと思ったけど、Kさんにも気持ちよくなって欲しいと思ってる自分に自己嫌悪して、黙ってた。
× × × ×
突然、「今、誰のオンナなの?」って問い質されて。
答えずにいたら、一突きされて泣かされた。
「見て。俺が刺さってる」
「Kさん、エロすぎだよ」
「好きでもない男にアソコ楽しまれちゃってるね、ほら」
繋がっている部分を見せ付けられて、じっくり何度もかき回される。
Kさんが埋めるてくるたびに、やらしい音がしてた。
下着をつけたままなのも卑猥で。
わざわざソファーに移動したのは、見せ付けるためだったのかもしれない。
ホントに楽しまれてる、弄ばれてる、って思うと胸が苦しくなった。
視覚でも音でも言葉でも、気が遠くなりそうになるくらい背徳感を煽られました。
「誰のオンナか答えて」
「いや」
また急に深く打ち込まれる。
私を翻弄したいときや質問の答えを言わせたいところで、わざとピッチを上げてくる。
不意打ちされて、私が高い声で乱れる。
「お願い。意地悪しないで」
「彼女じゃないから手加減しないって言っただろ」
「……」
「今は、誰のオンナ?」
諦めて、「今はKさんに抱かれてる」って答えました。
Kさんは満足したのか、「ベッドでしよ」と、私をだっこしてくれました。
それから、卑猥なことを言われたり、裏切りの言葉を口にさせられつつ、ゆっくりと互いの体温を
確かめるような、今まで無かったくらい密着度の高いSEXに溶かされてしまった。
私がKさんの上になったとき、
「さっき言ったとおり、腰振ってる」
そう言われて、恥ずかしくて死にそうだった。
でも言葉でいじめるけど、強い口調ではなくて、不快ではありませんでした。
もしも、もっとキツい命令調だったら、耐えられなかったと思う。
やさしく囁くように意地悪してくるので、たまらない気持ちになる。
言葉でいじめたあとも、「頑張って言ってくれたね」とか、フォローしてくれるし。
いじめられっぱなしじゃないから、気が緩んでしまう。
行為も、私を追い詰めるとか、Kさんがイクとき以外はそれほど激しいって感じじゃなかった。
自分本位にするのじゃなくて、私に合わせて雰囲気を作ってくれてるのを感じました。
繋がったままお話しして、何度もキスして、無言で長い時間舌を絡め合って、またお話しして。
不意に荒々しくされると、ねじ伏せられるような気がして、なおさら溺れてしまう。
体験したことのない時間でした。
私が寸前まで高まっていることがわかったのだと思います。
「後悔してる? しても遅いよ」
急にマジ顔でスパートかけてきて。
罪の意識が一気に膨らんで、はじけてしまった。
怖くなって「やだ」って身をよじったら、強く押さえつけられた。
快感に抗えず、カレとは違う男の人の腕の中で、ついに果ててしまいました。
× × × ×
耳もとで「イッた?」と囁くのが聞こえてきました。
答えませんでしたが、ヤバイくらい深く達したことで涙がこぼれてきて。
Kさんはまだイッてなかったんですけど、「落ち着くまでシャワー浴びよう」と言われて、お風呂場へ。
おっぱい隠してたら、「イマドキの女子にしては恥ずかしがりだよね」って手をどかされた。
それから、シャワーで汗を流し、私をなだめるように、仕事のこととか割とフツーのお喋り。
体を洗ってもらうときに、「縦ベソだ」っておヘソをツンツンされました。
私が落ち着きを取り戻したところで、「おいで」って言われて。
抱っこされて、Kさんと再び繋がりました。
愛する人とする一番好きなカタチなので、複雑な気分だったけど。
不意に「さっき、イッたよね?」と聞かれて、認めてしまいました。
「彼氏と比べて、どうなの?」
「……」
「答えて」
「どうして彼のことばっかりいうんですか」
「○○さんが濡れるから」
「やめて、おかしくなっちゃう」
「おかしくなるくらいいいんだ?」
「ヤバイくらい感じてる」って、言ってしまった。
服を着ていたさっきと違い、濡れたカラダが密着して、ぬるぬるが気持ちいい。
「“Kさん、いいよ”って言って」
「Kさん、いいよ」
「彼氏より?」
「……」
「どうなの? 教えて」
「……●●くんとするより、いいの。すごく感じる」
「今日は、ゆっくりして大丈夫なんだよね?」
「……」
数瞬ためらったけど、結局頷いてしまいました。
それから、彼とのこと、男性経験、私がどうされるのが好きか白状させられました。
過去の経験を聞かれることは、誰でもあると思います。
新しい人に元カレのことを聞かれても、それまでは「嫉妬されたらやだな」くらいにしか思わなかったです。
でも、浮気相手に現在進行形の恋人との営みを問い質されるのは、恥ずかしいのと後ろめたさが
ない交ぜになって、この時間が一番精神的に辛かった。
とくに男の人のアレを飲んだことがあるか、執拗に聞かれました。
私に飲ませたいんだ、って思った。
私がイヤだと思うことはしないで、とお願いしたら、
「“絶対イヤ”ってことを教えてくれたら、それはしない」
って約束してくれた。
「もう出したい」って、後ろ向きにされて、激しく揺さぶられ、Kさんも昇り詰めました。
(続きます)
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