娘あずかります。⑥ 完結編


前回:  娘あずかります。⑤

夢のような温泉旅行から5年が経った。
アイちゃんとの関係はずっと続いていて、父親の目を盗んでは週イチペースで愛し合っていた。

最初は亀頭しか入らなかったアイちゃんも、小4の冬に俺の全部を受け入れてくれるようになり、小6の夏に初潮を迎えた。
二人で絶頂してハァハァと息を整え、余韻に浸りながらも抜くとアイちゃんのアソコから精液と混ざり合った濃いピンク色の血が泡立って流れてきた。
「あ、生理がきたかも。お兄ちゃんのおちんちん汚してごめんなさい。それにシーツも」
少しションボリしたアイちゃんを抱きしめて
「これで大人のオンナになったんだよ。おめでとう」
と言ったら胸の中で小さくうなずいた。
それからは『コンドーム必須』になったが、
アイちゃんは「それじゃつまらない」と
丁寧なフェラチオしてくれる。口内射精するとそのまま飲んでくれるようになった。
アイちゃんとの『二人の記録』も数千枚はストックされている。デジカメもより高画質のものに買い替えた。

最初から可愛かったが、最近は近所でも評判の美少女になった。
身体も成長して胸はCカップ以上ある。小6の初夏にTシャツ姿で友達と外で遊んでいたら、
「アイちゃんこっちにおいで!!今からオバサンとブラジャー買いに行くよ!!そんな無防備な格好、見てらんないよ!!」
と近所のオバサンが手を引いて商店街の洋品店で買ってくれたそうだ。話を聞いた父親がお礼とお詫びを兼ねてオバサンに会ってお金を払おうとしたが受け取らなかったそうだ。
さすが『東京下町のオバサン』だ。
アイちゃんからは
「お兄ちゃんがもんだりすったりするから大きくなっちゃったんだよ」
と笑ってはいたが。

父親とは飲み友達になった。近所にある安酒屋ではあるが、月一回程度一緒に飲む。酔うと東北弁が聞きにくくなるが、これまでの経緯やアイちゃんの近況を話してくれる。
『こんな仕事なんで、いつ何があるか。もし、何かあったらアイの助けになってもらえますか?お願いします』
と言うのがお決まりでそれが『お開き』の合図ともなった。

そんな危うくも平穏な日常は脆くも崩れた。アイちゃんの夏休み初日、父親が現場で作業中に誘導なしでバックしてきたダンプに轢かれて亡くなったのだ。
元請や勤務先の補償交渉や労災関係はこれからだったので金が無い。
大家さんや民生委員さん、近所のオバサン達が主導して集会所を借りて形式ばかりの葬儀を行った。
アイちゃんは憔悴しきっていて火葬も済んで御遺骨が安置されてる小さな祭壇の前から動こうとしない。
そんなアイちゃんに俺が声を掛けようとすると、
「あの『恩知らず』がくたばったか!!そこに居るのはアイか?立派なオナゴになって!!」
と大声を張り上げながら肥った老人が入ってきた。
アイちゃんの顔色が一層青くなった。その老人が『あの大伯父』だとすぐにわかった。
異変を察知した大家さんがアイちゃんを避難させた。
民生委員さんと大伯父が何やら話している。
「アイはアンタらなんかに渡さない!!」
の怒号が耳から離れなかった。

『故人の唯一の友人』
として民生委員さんが話してくれた。
『本来なら大伯父には渡さず養護施設に入れるのが妥当だと思ったが裁判も辞さないと強硬姿勢に区役所の福祉課がアッサリ白旗を上げしまった』
との事。何でも話してくれるアイちゃんが頑なに俺に言わなかった事が一つだけある。それは
『大伯父に強姦未遂された』
酔った父親が
『農作業の手伝いが早く終わり、母屋の裏に回ったら、縁側で全裸に剥がされたアイが下半身裸の大伯父にのしかかられていた。思わず大伯父を殴り飛ばし、その日の内に二人で宛もなく東京に逃げ出していた』
父親との約束があったが、そんなものは空手形に過ぎない。法定には唯一の肉親である大伯父が絶対なのだ。
もし、養護施設ならば退所となる15歳からまた一緒に暮らせる可能性もワンチャンあったかも知れないが。

アイちゃんが旅立つ前夜、部屋の整理を手伝った。少ない家財道具はリサイクルショップに渡して、手元には数点の遺品とバッグに入るだけの着替えだけになった。
「お迎えの車って明日の朝早く来るんだよね?」
アイちゃんはこちらを見ずに小さくうなずく。

がらんとした部屋でピザを注文して食べた。
アイちゃんはピザソースでわざとくちの周りを汚し、甘えた顔で
「お兄ちゃんのお口でキレイにして」
「そんな。中学生にもなって」
と苦笑いすると真顔になって
「ね、お願い」
舐めとりながらやがてディープキスになる。
唾液を何回交換したか判らない。
クチャクチャといつまでも舌を絡め合わせた。

やっと口を離し
「アイちゃんごめんね。守ってあげられなかった」
俺は振り絞るように詫びた。涙が流れた。
「お兄ちゃん今までありがとう。アイね、すごく幸せだったよ」
アイちゃんも泣き出した。
何も無くなった部屋で二人で抱き合って号泣した。
「お兄ちゃん、最後にアイを可愛がって」
「最後じゃないよ。きっとまた逢える」
号泣しながら二人は身体を貪り合った。
手持ちのコンドームは俺の部屋にあったが、二人にはそんなものは必要無かった。
空が白みかけた頃、泣きはらして目が真っ赤になったアイちゃんは
ティッシュで股間から流れてるものを拭き取り、よそ行きのワンピースに着替えた。俺が買ってあげたものだ。
「お兄ちゃん、これもらって。アイの替わりだと思って。一学期しか着れなかったけど」
と壁に最後まで掛かっていたセーラー服を指さした。

それから一時間も経たずにお迎えの車が来た。その間二人は無言だった。
車からは若い夫婦らしい二人が降りてきた。夜通しで走ってきたという。
「アイと生前の従兄が大変お世話になったようで。感謝いたします。二人でアイを絶対に守りますので」
深々と頭を下げた。あの傍若無人の大叔父の息子だとは思えない。
奥さんが
「お別れはいいの?」
と言ったがアイちゃんは俯いたままだった。
「じゃ、行こうか」
と促されアイちゃんは振り向く事なく、車の後部座席に乗り込んだ。
ドアが閉められ、夫婦は俺に会釈すると車は発進した。アイちゃんは一瞬だけガラス越しに目を合わせてきた。
俺は車が見えなくなってもずっと立ちつくしていた。

アイちゃんが去って間もなくして、アパートは
『老朽化により取り壊し。住人は退去』
が決定した。大家さんはこの土地を売却するという。
一旦、会社の独身寮に身を寄せた。
重機で壊されるアパートを離れた所から見つめた。何だかアイちゃんとの絆が絶たれたような感じで涙が出た。

やがてアパートだった場所に小規模ながらも分譲マンションが建ったので、即購入して帰ってきた。この街が好きだし、いつでもアイちゃんが帰ってきても迷わないように。そんな思いもあったかも知れない。

やはりと言うか、アイちゃんは帰ってこないまま10年が経った。
独身生活も長くなり、弁当を買おうといつものコンビニに行くと、いつもはそんなことしないのに、雑誌を立ち読みした。手に取ったのは、ヌードグラビアとどうでもいいゴシップとヤクザ関連の記事ばかり載せてる三流週刊誌だ。
パラパラとめくると若い女の子の水着のグラビアが見えた。見たことない名前のコだったが、何故か目に止まった。
「ん?これはもしかしたら・・・まさか!!」
とプロフィールがてらの一問一答形式のインタビューを読む。

Q.出身は?
A.沖縄です。
Q.年齢は?
A.20歳です。
Q.好きな食べ物は?
Aピザです。
Q.初恋の相手は?
A.隣りに住んでたお兄ちゃん
Q.処女喪失はいつ?相手は?
A.隣のお兄ちゃん。いつはナイショ(笑)

出身や年齢は違っていたが、間違いない。際どい水着の右内太ももの付け根にホクロもある。
その雑誌を買い、翌週号にもグラビアは載っていたので買ったが、その後は見かけなくなった。他の雑誌も立ち読みや中吊り、新聞広告で調べたが名前を見ることは無かった。

あの時、白い船をバックに言った言葉。
『アイちゃん、モデルさんになれるよ。可愛いし』
この言葉で方向は少し違ったがこの道に入ってきたのだろうか?

そして現在。
今もアイちゃんとは再会していない。本気で捜すつもりなら捜しているはずなのにそんな気持ちになれない。アイちゃんも俺を捜してはいないのだろう。
今は残してくれた想い出とPCに入った数千枚の写真とセーラー服を人生の宝物にして生きていこうと思う。

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