遊園地の姉さん


姉さんが結婚して、子供(女の子)が小1になったときだ。
土曜日に姉さんから電話があって、義理の兄さん(サービス業)が忙しく、突然の出張が入って、前から予定していた日曜日の遊園地(東京都の北寄りにあるところ)行きがだめになったというんだ。子供はとても楽しみにしていたから、パパ代わりにつきあってくれないかという。
その前にも、女の子の幼稚園卒園式で、パパの代わりをしたことがあった。姉さんはそのとき、義兄さんにけっこうマジで怒っていたな。
おれは独身で暇だったし、丸一日パパ代わりをつとめた。遊具に一緒に乗っているうちに、キャアキャアと声を上げて楽しむ姉さんと、なんとなくタッチが多くなって、そのうち偶然のタッチじゃなく、姉さんはおれと積極的にスキンシップするようになった。
あるアトラクションで、キャアとしがみついてきたとき、目を見ると、姉さんも見つめ返してくる。おれを性的に意識しているんじゃないかって感じた。
それからはずっと手を握るか、肩をくっつける状態。遊具のシートに並ぶときは、腿をぴったり押しつけてきたり。
遊び疲れて、遊園地の中で夕食を食べたあと、姉さんのうちに行ったら、女の子はすぐに眠ってしまった。 おれはソファで缶ビール。
広くないうちで、姉さんはリビングの隣の夫婦の寝室で着替え始めた。見ていると、姉さんはおれに背を向けてブラをはずし、寝間着みたいなロングTシャツをひっかぶった。それから、おれの視線を承知だったのか、ちらりと振り返って見てくる。
ついでレギンスパンツを脱いだ。
おれも、もしそっちに進んでもかまわんぞ、と気持ちを高めていった。
おれはソファに座っていたんだけど、姉さんはおれの横に缶ビールを持ってきて座った。
「きょうのこと、ほんとに突然でごめん」
「いや、いいんだけど」
「疲れちゃった。あんたは?」
「全然」
「寄っかかっていい?」
「うん」おれは姉さんの肩を抱いた。
姉さんはおれのほっぺたにチューしてきた。
「ほんとにありがと」
おれは姉さんを見つめた。いいよ、と言ってくれていると、勝手に想像。
チューをして、舌を入れた。姉さんはいやがらずに受け入れて、ベロチューに。おれは姉さんの胸をTシャツの上から触った。
姉さんの息が荒くなる。何にも言わない。
姉さん、ほんとに誘っているのか?
おれも止まらなくなり、Tシャツの裾の下から手を入れた。
姉さんはやっぱりいやがらない。指を入れると、そこは濡れていた。
姉さんは言った。
「弟くんとこれはまずいかな?」少し冗談めかした口調。
「まずい?」
「そのときは言うから」
もう少し大胆になると。
「きょう、弟くんのこと、旦那さんだったらよかったのにって、何度も思ったんだよ」
「姉さんを抱きしめたいって、何度も思った」
「姉弟だけど、いいよね」
「姉さんさえいいなら」
「姪っこちゃんが起きてくるかもしれないから、上は裸にはならないで」
「うん」
「コンドームしてね」
姉さんは立ち上がって、奥の部屋から毛布と、コンドームを一個持ってきた。姉さんが子供部屋の様子をのぞいてくれているあいだに、おれはズボンのベルトをはずして、トランクスと一緒にズボンを脱いだ。
コンドーム装着して、下半身を毛布で隠した。ソファに戻ってきた姉さんともう一回ベロキス。姉さんはソファの上で仰向けになる。Tシャツは腹までたくしあげて。
毛布を腰にかけ直し、正常位でそっと挿入。姉さんは感じるのをこらえる顔で、声はぜんぜん出さなかった。
途中、姉さんの顔を見ようとすると、手でおれの顔を押し退ける。
「見ないで」
下半身だけ裸だから、姉さんをレイプしているような感じがあった。
体位も限られて、不完全燃焼のエッチ。おれは射精できたから、そこまではよかった。姉さんはどうなんだろうかと心配だった。
終わってから、やばい、と猛烈な罪悪感が来た。
そこに義兄さんから姉さんに電話。
「うん。うちに帰ってる。楽しかったよ。姪っこちゃんは眠ってる。弟くんは帰った。うん」
電話を終えると、姪っこちゃんが、子供部屋から姉さんを呼んだ。
「ママ、来て」
姉さんは小声で言った。
「弟くんも帰って」
「うん」そこにはもういずらかったので、ありがたかった。
「また電話するね」と姉さん。
おれは、姉さんとその後どんなふうに接したらいいかもわからなくなっていた。怒っていないのか?
自分のアパートに着いたところに、メール着信。
「楽しかったね。また会おうね」
言葉をそのままに受け取っていいんだろうか。
それから数日して、またメールがあった。
「このあいだのお礼をする。昼間会える日は?」
待ち合わせの場所で会うと、すぐにおれの手を握ってきて言った。
「このあいだのこと、いやだと思ってないよね?」
「まずいことをしてしまったと、すごい後悔したんだ」
「いまも?」
「少し」
「姉さんと合意のうえだよ。姉さん、いやじゃなかったよ」
「それなら、救われる」
「落ち着けるとこに行こう」
「ゆっくりできるの?」子供のことを少し心配した。
「2時まで大丈夫」
ラブホテルに入った。
姉さんはエレベーターの中で、もうおれの腕を取り、ぴったり身体をすり寄せてきた。
だけど表情は、少しだけ不安でもあるかと見えた。
風呂に入ってから、裸でした。姉さんの胸はけっこう大きく、ヘアは濃かった。最初のときはよく見ていない。一度目と違って、姉さんは声も出した。姉さんが大好きだと感じるエッチだった。
終わって姉さんが言った。
「このあいだは、なりゆきだったって弁解できるけど、こんどは違うね。踏み越えちゃったね」
「もうよしたほうがいい?」
「違う。やめたいんじゃない」
「姉さん、困った顔だよ」
「これからも、弟くんと姉弟でいれるよね」
「うん」
「じゃあ、また会って」
「うん」
「姉さんで遊ばないでね」
「そんなこと、思ってもいないよ」
それからおれと姉さんは、ときどき会ってエッチするようになった。罪悪感はふたりとも少しずつ薄れていった。
何回目だったかな、対面座位でしていたとき、姉さんは言った。
「弟くんとのエッチ、すごく幸せに感じるんだけど。旦那さんともこんな感じってないよ」
「おれも、すごくいいよ」
「過激なことはしてないのにね」
「姉さんとすごく親密になれるエッチって感じがする」
「弟くんと、こんなふうな仲になれてよかった」
姉さんはおれに、エッチの最中も「姉さん」と呼んでくれと言う。
「姉さん、すごい。いきそうだ、姉さん。行っていい? 姉さん」
姉さんも同じように答える。
「ああ、姉さん行く。だめ、姉さん、行っちゃう。姉さん、もう、あ、あ」って具合。
一回ラブホの玄関口で、ほかのカップルとすれ違うとき、「呼んで」と小声で言われたことがある。
おれも合わせた。
「姉さん、次はいつ?」
すれ違うカップルの女性のほうが、目を丸くしたのがわかった。
「どうしてあんなところで?」と、出てからおれは聞いた。
「弟くんとしてることを、ちょっと自慢したかったの」
「秘密にしなくていいの?」
「身内には絶対秘密だけど、恥ずかしいことをしているわけじゃないし」
おれが彼女を作ったと打ち明けたときは、よかったね、と言いつつ、ちょっと妬いてる顔。
「もうエッチしたの?」
「した」
「いつ?」自分が隠し事をされていないか、気にしたみたいだ。「そうか、あのあとか」
「いや?」
「そんなことない。あたしだって、旦那さんがいる。結婚するの?」
「まだわからないけど、真面目につきあうつもりだ」
「どうする? あたしたち」
「ずっとこういう姉弟でいたい」
「そのひとにも、あたしとのことは、秘密だよ」
「あたりまえだよ。言えるわけない」
その日は、ちょっと濃厚なエッチになった。
そのうちおれも彼女と結婚して子供ができて、会うのが難しくなってきた。いま会えるのは一年に一回ぐらい。無理やり都合を合わせてラブホへ。前と比べて、やっぱりちょっと落ち着いた大人同士のエッチになってきたな。大人の姉弟同士、かな。
嫁さんが、姉さんのことを言う。
「お姉さんって、ほんとうに〇〇(おれの名前)のことが好きなんだよね」
「そうかな?」
「すごいブラコンって感じるときあるよ」
「小さいころから、頼もしい姉さんだった。保護者意識なんじゃないかな」
正直言えば、子供のころはそんなに仲がよかったとも思わないんだけどな。

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