年少期の計画


今考えると本当に馬鹿らしいんですが、当時の俺には、止められない
衝動でした。
俺は、よく姉と兄のお使いを頼まれてました。
理由は、一番下が言うこと聞くもんだと、姉と兄のタッグにいつも勝
てない。言いくるめられてお使いに行かされる。
お使いの帰り道に、すごいことを発見してしまったのである。
それは、近所の家なんだけど、浴室の電気がついていて、窓が半開してる。
しかも、「そろそろあがるよ」って女の人の声が聞こえた。
俺にとって、ものすごく興味がでてしまいました。
どんな人が住んでるのかも知らないけど、俺は勝手に美少女を想像し
下半身を膨らませてしまった。
学校にいくときも、少し遠回りだったけど、その家の浴室の窓をチェック
せずにはいられない。毎日のようにチェックしたけど、いつも半開してる。
もう秋に差し掛かっている。俺の中でもう時間は迫っている。
寒くなれば、窓が閉められてしまうというあせりがあり、どうしても
覗きたいという衝動に駆り立てられた。
何度か通っていたけど、どんな住人が住んでるのかはわからなかった
けど、俺の中ではすごい美人のお姉さんがいると思い込んでました。
今思うとなんの根拠もない。夢を持っていた少年期である。
俺の計画は、夜9時ぐらいに寝るといいだして、俺の部屋は2階なんだけど
部屋のすぐ横に電柱があり、外には出れる。もちろん、靴は前の日に部屋に
置いてある。そして、あの浴室を覗くんだと。
そして決行の土曜の夜、もう眠いから寝るねっていって、自分の部屋に戻り、
電気を消すした。うちの家族は土曜は家族全員遅くまでテレビに夢中。
まず、11時頃までは2階に上がってくることはない。
9時から11時までがリミット。中学の入学のとき買ってもらった腕時計を
装着。帽子を深くかぶり、部屋の窓から電柱に飛び移り、外へ。
計画通りである。
胸はどきどき、覗きという犯罪を犯すというより、あの美人のお姉さまの
裸を間近でみれると期待感でいっぱいだ。
そして、現場についてまだ、浴室の電気はついていない。
その家の庭先の植え込みに隠れて、待つこと30分。
浴室に電気がついた。
「お風呂はいるね」って天使のような声。
間違いない前聞いた声だ。そして、お風呂場の扉の開く音。
まだだ。身体を洗い出すまで待つんだ。と覗きたい気持ちを抑えた。
そして、お風呂の蓋を開ける音。
まだだ。あせる気持ちを精一杯抑える
湯船に入る音。
鼻歌らしきものが聞こえるが何歌ってるかはわからない。
そして、湯船から出る音が聞こえ、シャワーが出る音が聞こえた。
チャンスだ。今しかないと勇気をだして、半開の窓から浴室を覗き込んだ
「。。。。。。。。。」
自分の母親に近い年齢か。。。。
顔もかなりひどい。。。。
はにわ顔。。。
あまりの大きいショック。。。。
心を打ちぬかれた
そして電信柱をよじのぼり、自分の部屋にもどった。
完全犯罪の終焉である
俺の夢の一つがやぶられた
現実は、きびしいものだと思い知った青春の一こまであった

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