片想いの宮田くん1


その日は彼が来る日だからと、入念にお掃除をしました。
一応、ベットメイキングも…。
あぁ…。早く彼、来ないかな…。って、ずうっと待っていたら…

ピンポーン。

どきっ!来たみたい…。
嬉しさに、早る気持ちを抑えながら、
「はーい。」
玄関に歩み寄って返事をすると、
「宮田(仮)です!」
って玄関の向こう側から、待ち続けていた彼の声がしました。

「せっかくの休日なのに、ごめんなさい。
宮田くん、ありがとう。
入って…。」
と、宮田くんを部屋へ招き入れました。

「宮田くん、これなんだけど…。」

宮田くんについて少しだけ。
宮田くんは私の元同僚で、会社の男性の中では、唯一、仲良くなった男性。
ただ、仲良くなっただけではなくて、好きになってしまった男性でもあります。
今、私と彼は、私が会社をやめて、他の会社に勤めるようになったので、あまり会えていなくて…。

メールで連絡はよくとっいた宮田くんに、配線の接続(得意なの)をお願いするために、
私の部屋へ、呼んだということなのですが…。

実を言うと、私が宮田くんに会いたかった…ということで…、
宮田くんに会うための口実…なの。
時間は、夕方です…。

「これか。まー、すぐだな。」
宮田くん、会いたかったよ…。と、
作業に取り掛かる宮田くんの背中に、想いをはせた…。

作業を続ける宮田くん…。
背中を見続け、想いをはせ続ける私…。
目の前にいる宮田くんに、胸が熱くなります…。
そんな時間が数分続いて、作業が終わり…。

「この後、予定ないなら、居酒屋行かない?
なんか、いろんなのちょこちょこ食べたいし、宮田くんと会うのも久々だしね…。」
「おー、いいよ!じゃ、どこ行くか〜。」

少し時間が早すぎるからと、外をぶらついて、
近くでいいかって、一番近い居酒屋へ行きました。もちろん、私の提案で…。

「宮田くん、何食べるの?やっぱりこれ?」
「もちろん!」
「飲むのも付き合ってね。
毎度で悪いけど、女だけ飲んでるのなんか嫌だしね。」
「久々だしな〜。ちびちび飲んで付き合うよ。」
飲んでくれなきゃ困ります…。

いつも通りのお酒があまり得意ではない、
目の前にいる宮田くんが、いつも以上に眩しく見える…。
会話していても、笑っていても、おつまみ食べちゃう仕草も、
久々だからなのか、いつも以上に眩しく見える…。

宮田くんといると、嬉しい…。
楽しい…。
私のことを、どう思っているのか、知りたい…。

宮田くんに、予想以上にお酒をすすめることに成功して…、
飲み過ぎて気持ち悪がる宮田くんに、近いからということで、
私のお部屋で休ませることに成功しました…。

「宮田くん、大丈夫…?」
と、背中をさする…フリ。
宮田くんの体を触るの、好きだから…。

宮田くんに触ると、精神的に気持ちイイの…。
触れるから、酔わせたかったの…。
ごめんなさい、宮田くん…。
宮田くん…。貴方が、好きなの…。

 

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