霊長類の中で最も人間に近いとされるボノボ、群れ内で乱交・乱婚する


前回:  村落の性意識は「とても解放的」、一夫一婦制は「建前的なもの」

最も人間に近い霊長類はチンパンジーの仲間のボノボ。
新しい群れに来た雌はまず多くの雄と性交をします。
生まれる子供はだれの子かわかりません。
彼らはチンパンジーと比べ、はるかに多く性行為を行ないます。
      
霊長類の中でも人間に最も近いとされるチンパンジーの仲間。
その中でも特に秀でた社会性を持つことから、ボノボは人間に近い猿と言われています。
しかし日本国内の動物園では展示されていない生物のため、詳しく生態を知らないという方も少なくないでしょう。
      
ボノボの脳の大きさはチンパンジーよりも小さいのですが、その知能は人間で例えると小学校の低学年程度はあると考えられています。
      
チンパンジーが強い雄を頂点とした群れを作り、ボスが変わると前のボスの子供を殺すといった熾烈で怖い生態を持つのに対して、ボノボの群れでは繁殖力の高い雌が中心で雌雄の力関係は対等です。
また他の群れに対しても寛容であり、複数の群れで餌場が被った際にもお互いに譲歩して餌を分け合って食べるなど、非常に高い社会性を持つことが確認されています。
      
ボノボの社会では喧嘩はできるだけ避けるべきという暗黙のルールがあるようで、緊張状態に陥った時には交尾をして仲直りをするという変わった習性が見られます。
これは異性ではもちろんのこと同性でも行われていることで、雄同士や雌同士でも性行動を通じて互いの絆を深めるのです。
      
ボノボは初めて会った他の群れの個体とであっても距離を縮めるために交尾を行うことがあり、子孫を残す以外の目的で日常的に性行動を行っています。
自然界では繁殖目的以外で交尾をする生物は非常に珍しく、この点もボノボが人間に近い猿と言われる所以です。
      
例えばチンパンジーであれば強い雄が雌をレイプし、無理に自分の子孫を産ませることが多々ありますが、ボノボの社会にはレイプというものは存在しません。
大きくて力のある雄であっても誘いをかけた雌にNOをつきつけられれば交尾はできず、退散するしかないのです。
      
飼育環境下にある若い雄のボノボでは、自慰行為をする様子も確認されています。
また雄の間では、コミュニケーションとして相手のペニスをマッサージするという行動も見られます。
これは年長の雄が、より若い雄に対して行うことが多いようです。
      
ボノボの間では口を使ったセックス、つまりフェラチオをする様子まで確認されています。
面白いことにこの行為は幼体のボノボの間で見られるもので、遊びやじゃれ合いの一環としてオーラルセックスをしていると考えられているのです。
      
ボノボの母親は自分の息子が雌と交尾をしている場合、その周囲にいて他の雄が邪魔をするのを防ぐことさえあります。
さらに自分の息子が自力で交尾相手が見つけられない場合は、母親が息子を連れて若い雌の元まで行ってライバルを蹴落とすという、ある意味怖いほどやばい様子まで目撃されているのです。
少々過保護が過ぎないかという印象もありますが、ここまで親が自分の子供の世話をする野生動物というのは非常に珍しいと言えるでしょう。
      
ボノボの特徴的な性行動は雄のみに見られるものではなく、雌同士でも「ホカホカ」と呼ばれる変わった行為が知られています。
ホカホカとは雌のボノボがお互いの性器を擦り付け合うことで、抱き合って下半身を密着させるのです。
これは友愛の印の行動であり、雌同士では交尾ができないためにホカホカをすると考えられています。
      
日常的に性別や相手を問わずに性行動を行うことから、ボノボは性欲が強い動物なのかと勘違いされることがあります。
しかし、彼らはあくまでもコミュニケーションを円滑に行うために性行動を利用しているだけで、性欲が強いというわけではありません。
ボノボの交尾は短くあっさりとしたもので、まるで挨拶のような気軽さで行われているのです。
      
      
      
https://www.nicovideo.jp/watch/sm708313
      
https://www.youtube.com/watch?v=82GUjPConiE
      
https://career-find.jp/archives/501564

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続き:  野生のボノボが生涯の生理の回数は

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