友人に借金の相談をしたら、嫁を貸し出すことになってしまった


「え〜? またなの? でも、どうして? この前全部返したんでしょ?」
 嫁の純子が、あきれたように言う。俺は、土下座する勢いで謝りながら、パチンコで負けてしまった話を告白した。
「またパチンコなの? もう、やめるって言ってたじゃん」
 純子は、さすがに怒った顔になった。でも、本気で怒っているわけではないことはわかっている。

 情けない話だが、俺はギャンブルが好きだけど弱い。すぐに熱くなる性格なので、結局負けてしまう。それほど稼ぎが良いわけではないのに、いつも負けてばかりで申し訳ないとは思っている……。

「……いくら借りたの?」
「5万……」
「もう……。でも、それくらいなら、ちゃんと返せるでしょ? 私も、嫌なんだからね」
 純子は、困ったような顔になっている。俺は、その表情を見ていけると思い、必死で頼み込んだ。
「わかった。でも、本当に最後にしてね。剛史さん、良い人だけど……やっぱりエッチするのは抵抗あるもん」
 純子は、渋々同意してくれた。こんな風に、同僚の剛史から借りたお金を、純子が身体で返してくれる。正直、俺はクズだと思う。自分でも、そんなのはダメだと思っている。

 きっかけは、カードローンの借金が50万以上になった時、これはマズいと思って同僚の剛史に相談したことだ。彼は、副業でネットでなんかしていて金回りが良い。
 もしかしたら、いったん建て替えてもらって金利なしで貸してくれないかな? と言う下心もあった。すると、剛史は純子のことを言いだした。
 1回セックスをさせてくれたら、50万出すという話を……。最初は冗談だと思ったが、剛史は本気だった。純子が初恋の子にそっくりで、ずっと良いと思っていたそうだ。
 俺は、きっぱりと断ることが出来ず、持ち帰って純子に相談した。

「それって、私が剛史さんに1回抱かれたら、50万の借金を肩代わりしてくれるって事?」
 純子は、怒るでもなくキョトンとした顔で言った。意味がわからないという顔だった。そうだよと告げると、
「私に、そんな価値ないよ。剛史さん、からかってるんじゃない?」
 と、まったく信用しない。純子は、昔からそう言うところがある。自己評価が低い。
 夫のひいき目もあるかもしれないが、純子はめちゃくちゃイイ女だ。パッチリした二重まぶたと、整った顔立ち。昔は、渋谷や原宿でよくスカウトされたそうだ。結婚前は痩せていてガリガリに近かったが、最近は肉付きが良くなって胸も大きくなった。
 本人は、いつも痩せなきゃと言っているが、俺は今の体型が最高に好きだ。純子とは、交際期間も含めると10年の付き合いだが、いまだにセックスを頻繁にしている。
 そして、剛史を家に呼んで話をした。
「本気で言ってるの? 50万だよ?」
 純子は、剛史が本気だとわかってもそんなリアクションだ。正直、少しズレていると思った。普通は、怒る場面だと思う。借金のカタに抱かせろと言っているのと同じなので、怒ってもいい場面だと思う。
 それなのに、純子は自分にその価値があるのかどうかを気にしている。剛史とセックスすることには、それほど抵抗感がないように見えてしまった。

 剛史は、それこそ土下座でもする勢いでお願いを始めた。剛史は、朴訥な感じだ。ネットで稼いでいるのに、見た目は農業でもしてそうな雰囲気だ。
 イケメンでもないし、スタイルが良いわけでもない。どちらかというと、モテないタイプに属するようなルックスだ。
「……本当に良いの? 50万だよ? 後悔しちゃわない?」
 純子は、想像以上に前向きだ。考えてみれば、俺の借金のことを怒ってもいない。もしかしたら、沖縄出身と言うことも影響しているのだろうか? 沖縄の男性は、俺みたいなタイプが多いと聞く。

「後悔なんて、するわけないよ! 純子ちゃんさえ良かったら、本当にお願いしたい。でも、イヤなら無理にとは言わないよ。50万は、無利息で貸しても良いから」
 剛史は、そんなことを言ってくれる。持つべきものは友だなと思いながらも、情けない気持ちにもなっていた。

「けんちゃんはどう思ってるの? イヤじゃないの?」
 純子は、俺に振ってきた。もちろん、イヤに決まっている。純子を他人に抱かせるなんて、あり得ないと思っている。でも、1回で50万という話を聞くと、気持ちが揺らぐ。
 かっこ付けても仕方ないと思い、素直にそう言った。
「そっか……。ねぇ、愛してる? 純子のこと、どれくらい愛してる?」
 純子は、真っ直ぐに俺の目を見ながら聞いてきた。これは、試されているなと直感した。俺は、大げさに両手を目一杯拡げ、宇宙一愛していると言った。そして、やっぱりやめようとも言った。でも、本気でやめようとは思っていない。俺なりの作戦だった。

「わかったよ。じゃあ、する。剛史さん、お願いします」
 純子は、そう言って服を脱ぎ始めた。
「えっ、えっ? いま? これから?」
 剛史は、今まで見たこともないくらいに慌てた。パニック過ぎて鼻水が吹き出ている。
「え? だって、こういうのは早い方が良いでしょ? 剛史さんの気持ち変わっちゃう前に」
 純子は、もうブラとショーツ姿だ。いつも見慣れた、家庭用の普通の下着。けっこうな使用感がある。でも、大きな胸の谷間がはっきり見えているし、

「マジで? えっ、研二いるよ」
 剛史は、大きな身体でかなり動揺している。
「うん。だって、けんちゃんにも見ててもらわないと、反省しないでしょ? けんちゃんがいないところでしても、意味ないと思うから」
 純子は、そんなことを言った。俺は、あまりの急展開に理解が追いつかない。
「えっ? 研二の前で、純子ちゃんとするって事?」
 剛史は、かなり緊張している。ドキドキしているのが伝わってくるような態度だ。
「じゃあ、寝室に移動しよっか」
 純子は、下着姿のまま立ち上がる。そして、剛史の腕を掴んで引っ張り始めた。剛史は、動揺しながらも立ち上がり、純子の後を追う。
「けんちゃん、早く来て」
 フリーズしている俺に、純子は恥ずかしそうに声をかける。純子は、ふざけているわけでもなんでもなく本気のようだ……。

 俺は、自分で言い出したことなのに激しく動揺していた。そして、後を追う。寝室に入ると、純子はすぐに照明を常夜灯だけにした。でも、LEDのタイプの照明器具なので、常夜灯モードにしてもけっこう明るい。
「あんまり見ないで……恥ずかしい……」
 純子は、そんなことを言いながらもさっさと下着を脱いでしまった。全裸の純子が、剛史の目の前にいる……。剛史は、見ないでと言われたが当然のように凝視している。無理もないと思う。

「おっぱい、大きいね」
 剛史は、恥ずかしそうに下着を脱いだ純子に、そんな言葉をかけた。あまりにもデリカシーがない気がしたが、俺が何か言える立場にはないと思った。
「ありがとう。最近太っちゃったんだ……」
 純子はそんなことを言われても、胸を隠したりはしていない。剛史に対して正面を向いたままだ。
「全然太くないよ。本当にセクシーで良い身体してると思う」
 剛史は、緊張気味に言う。
「剛史さん、お願いします」
 純子は、そう言ってベッドに寝転がった。俺は、やっぱりやめようと言いたい気持ちになってきた。でも、純子は恥ずかしそうにしているが、嫌がっているようには見えない。
「う、うん。じゃあ、始めるよ」
 剛史はそう言うと、服を脱ぎ始めた。焦ったようにさっさと脱ぐと、大きな身体があらわになる。引き締まった感じではなく、固太りっぽい体型だ。
「身体、大きいんだね」
 純子は、そんなことを言う。少し緊張しているような感じはあるが、意外なほど落ち着いている。純子は28歳で、俺たちの2つ下だ。でも、純子はほとんどタメ口で剛史とも話している。
 昔から、純子はあまり人見知りはしないタイプだった。誰とでもすぐに仲良くなるタイプだった。剛史は、まだ迷ったような顔をしているが、ベッドにあがって純子に近づく。

 純子は、硬い表情で剛史を見つめている。すると、剛史はスッと顔を近づけて純子にキスをしてしまった。唇と唇が触れている……。やめてくれと叫びたくなったが、純子は嫌がっている感じはない。
 剛史は、興奮した様子でキスを続ける。唇が触れているだけのキスだが、それでも衝撃が大きい。俺は、軽く考えていた。たかが1回のセックスで借金がなくなるのなら、ラッキーなんじゃないか? そんな風に思っていた。

 剛史は、舌を使い始めた。剛史の舌が、純子の口の中に差し込まれている。薄暗くてもディティールがわかる程度には明るいので、はっきりと見えてしまっている。
 剛史は、荒い息遣いでキスを続ける。舌を動かしながら、夢中でキスをしている。でも、純子はほぼノーリアクションだ。舌を絡めることもないし、彼の身体に腕を回すこともない。

 剛史はしばらくキスを続けた後、純子の胸にキスを始めた。キスは徐々に乳首に近づいていき、とうとう乳首を舐め始めてしまった。
 他の男の舌が、純子の乳首に触れている……。想像を超えた状況だ。剛史は、興奮した様子で乳首を舐め続ける。指でも触り始めた。
 俺は、なぜここにいるのだろう? なにを見せられているのだろう? そんな気持ちになってきた。でも、さっきから純子はまったくリアクションをしていない。
 あえぎ声はおろか、吐息すら漏らしていない。俺とのセックスでは、乳首を舐めたら可愛らしい吐息が漏れ、すぐにあえぎ始めてくれる。
 どちらかというと、純子は敏感な方だと思う。でも、純子は本当になにもリアクションがない。急に罪悪感が湧いてきた。純子は、我慢してくれているのかもしれない。本当は、嫌で仕方ないはずだ。
 今さらながら、やっぱりやめてくれと言いたくなる。純子を見つめて、どうしたら良いのか聞こうとした。すると、俺と目が合った純子が、平気だよと言う顔で薄く笑った。
 申し訳ない気持ちで泣きそうになってしまった。でも、純子がそんな合図を送ってきたことで、あっさりと引き下がってしまった。
 俺は、夫失格なんだと思う。まるで、ヒモみたいだなと思ってしまった……。

 剛史は、かなり熱心に純子の胸を責めている。乳首を夢中で舐め続けている。でも、やっぱり声は漏れてこない。こんな状況なのにホッとしてしまった。

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