昭和の体罰


子供の時、近所の悪がき4人で集まって危険なところへ登った
3階建て、公民館の屋上
外壁からしか登ることが出来ない、業者の点検以外では誰も入らないような場所だった
度胸試しよろしく高いところではしゃいだ自分達は、それからどんな災難が起こるかを予期していなかった

「おかえり」

お話があります、4人の内いちばん年下の男の子のママが怒りの表情で待機していた
4人とも、年齢も学年も違うのだがこの家のおばさんは自分の息子以外にこんな顔をすることは滅多になく
普段とのギャップで僕達4人はピンと背筋を伸ばした
じつはこの家の敷地から例の公民館が見えてしまうため
運悪くおばさんに見られてしまったようだ
どれほど危険だったかと諭すように話すおばさん
僕達4人は反省し、2度とあそこに近寄らないと復唱させられて全て丸くおさまるはずだった
しかし災難はここから

「1人ずつ、おしりたたきをします。年上の○○○くんから。こっちにおいで?」

驚いたのは僕と、もう1人
1番年上の中学1年生の男の子がまず隣の部屋へ引っ張られていった
4人の学年はそれぞれ中学1年、小学6年、小学4年、小学2年だった
おばさんの息子は小学2年なのでおしりペンペンの刑というのもまだわかるのだが
中学1年の男の子と小学6年の僕にとってはかなり屈辱的な罰であった
さらに始まってみると、恥ずかしいなんて言っている場合ではないことに気付く

ピシャァン、ピシャァン、ピシャァン・・・

隣の部屋から延々と、おしりをたたいている音が聞こえる
隣といってもふすま1枚で仕切られているだけで僕達のいるところとは繋がっているのだ
それにしても数が多い
おしりペンペン100回、なんて程度ではおそらく済んでいなかった
最初に受けた彼は中学1年だったが、見た目は小柄で小学4年の子と同じくらい幼い顔立ちだった
そんな彼が10分ほどしてようやく解放された時、ふらふらした足取りで崩れ落ちたようにおしりをさすっていた
あまりにおしりをたたかれ続けたせいで、足腰が立たなくなっているようにも見えた

「さ、次は○○○くんの番」

こっちにおいで、と
呼ばれて部屋を離れると、直前に哀れみの目を向けられたような気がした
当然おしりはまる出しで、おしりをたたくために座ったおばさんの膝に乗る
ふとももは柔らかくて、少しだけ気持ちがよかった

「たたくわよ?」

かけられた言葉は、罰が終わるまでそれだけだった
ピシャンッ、最初に聞いたおしりたたきの音は非常によく聞こえたのだが、
それ以降は痛くて音どころじゃなくなった
僕も100回くらいは軽く超えていたように思う
おしりが痛くて熱くて、小学6年だから涼しい顔でいようと決めていたのに苦痛で顔が歪みっぱなしになった
それでもようやく許してもらえると、おばさんは淡々と「次、○○○○くん呼んできてね?」と僕に指示をだすのだった

次の小学4年の子は、僕達2人よりは手加減してもらっていた
ただし100回超えなのは変わらず
彼もまた崩れ落ちるようにお尻を撫でながら、最後は息子
小学2年とはいえ、おばさんも普段からおしりたたきをしている息子ということで手加減はなかった
この息子だけは、おしりをたたかれながら泣いていた
小学2年だから無理もない
僕達は、ズボンの下が3人とも熟れすぎた桃のように真っ赤になっているので
自分のお尻をさすりながら、最後の1人のおしりたたきの音をずっと聞いていた
僕がもし小学2年であんなふうにされたら、泣き叫ぶかもしれない
そんな想像をしながら、お互い顔を見合わせた

「おしおき終わり。もうしないでね?」

全員のおしりをたたき終わり、おばさんが言った
4人合わせて何百回というおしりたたきをしたにも関わらず、おばさんは息こそあがっていたが手は無事だった
おそろしいことにおばさんは、おしりたたきの名人だったように思う
あと2、3人いても同じようにたたくつもりだったからと、おばさんは言っていた
僕の人生において、あれほど痛いおしりたたきは他に経験がない
たたかれるのは御免だが、動画に撮って見返してみたいという気持ちは今もほんの少しある

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