寂しくて泣いた、あの夏の日の夜に


これは自分がまだ幼い少年だった10年前の夏の日の夜。

なぜだか突然、無性に寂しくなって俺はベットの上で泣いていた。

夏という季節は、妙に俺のノスタルジーを刺激する。
特に夏休みが終わる1週間前ぐらいになると、より一層切なさや寂しさを感じるのである。

きっとその時も、そんな漠然とした夏に対する感情で泣いていたのだと思う。

そんな時。廊下の方から声が聞こえてきた。
隣の部屋で寝ている姉の声だ。美人で優しい、俺の自慢のお姉ちゃん。

俺は泣きながらも、姉が何を言っているのか、耳をそば立てて聞いてみた。
もしかしたら、俺の泣き声に気づいて励ましの言葉をかけてくれているのかもしれない。

「 はい パイオツ パイオツ ぷりんぷりん✌

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