義母は〇〇〇嬢


 初めてお会いする人について、この人は誰々に似ている、とか。
 ある印象で認識乃至語ってしまうことがあろうかと思われるのですが。
 その女性は演〇歌手のTさんに似ている。
 てゆーか痩せたTさんというか。

 年齢はもとより聞くのもやばそうだった。

 しかしこちらはいきなり飛び込みの身で今更チエンジとはいかない。それに、チエンジする人はいない、というか隣のお店から呼んでくるんでしょ、的な。

 更には、こちらも急いているというかそんな状況で。

 フロント脇でカーテンというか白い布一枚でペロッと仕切られた待合室には色の黒い初老の男性が先客なのかタバコを吸っていた。

 が、案内は後から来た私から先に、だった。

 「〇〇さんです」

 そこにいたのは痩せたTさん。(すいません・・・って謝るくらいなら最初からいうなよ、的な)

 エレベーターはなく階段を手を引かれて登っていく。指を絡めたその状況は咄嗟にフラッシュバック。

 「義母さん、義母さんじゃないですか」

 と思わず叫んでいた。

 「あら、気づくの遅いわね」

 すべてを思い出したかのような感動に包まれる私とは裏腹にその女性の反応は極めて落ち着いたものでした。

 「こんな時に来てくれてありがと」

 「ええ。来る道すがらにも人通りはなかった」

 「今日は金曜日、だったかしら」

 「土曜日ですよ」

 「臨時休業で行くところないですよ」

 「そーなんだ」

 「ええ」

 四月の浦々としたお天気のいい日だった。

 
 「ゴルフ行ってくるわ」

 妻のよしみはゴルフ三昧。

 今日も朝から出かけて行った。

 
 「あたし、上になれない」

 「じゃ、頑張んなきゃな」

 腹上〇という縁起でもないが決してありえなくはない言葉が脳裏をかすめた。

 「やっぱり無理だわ。手でも口でもいいからやってくんない」

 ゴムをを外すと萎えた茎をシェイク。

 「出そうで出ないは・・・」

 「羊が一匹・・・」

 そうこうするうちにも程なく射精。飛び散った白濁を妻はティッシュで拭った。

 
 お風呂から出てマットで逝かなかった私にベッドで仕掛けてくる義母に昨日の今日とはいえ『出そうで出ないは・・・』のジレンマが。

 結局最後は手こき。

 「いっぱい出たね」

 「よかった。出してくれて」

 帰りがけ、マスクを二ついただいた。

 

 

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