ニートの僕が結婚した 忘年会


無断転載問題が片が付くそうなので再び身の回りの事を書かせてもらう。いささか話題が古いがご容赦願いたい。

秘書が第二の妻になって我が家で暮らすようになって随分経ったような気がする。彼女は妻を御姉様と呼び心から慕っている。時折見せる妻の度量が彼女を惹きつけるようだ。妻は私を始め人と衝突したことが無い。何かトラブルになりそうになると「私は本当に心の貧しい女だわ。あなたの厳しい立場を理解できないなんて。御免なさいね。」と一歩引いてしまう。すると相手はつんのめってしまって「いや、私の方こそ言い過ぎた。御免。」と冷静にならざるを得ない。

秘書は妻のそんな所や湖の様に常に落ち着き払っている魂を自分も持ちたいと一生懸命妻から勉強中だ。僕の眼には秘書は我が家に来て随分人間が練れてきたように思う。妻はナースたちからも慕われている。女が惚れる女なのだ。実際、秘書は妻にも恋をしている。弊社には数は少ないが女性社員がいる。彼女らはお昼休み小会議室を占拠してお弁当を一緒に食べながら色々なお話をしている。秘書は当然妻のの事も聞かれる。彼女は妻のことを誇りに思っているので自慢しているようだ。

それに尾ひれがついて社長の耳に入ってしまった。社長はますます会いたくなって本社工場の忘年会に来てもらえないかと打診してきた。妻に話をすると社長に「ご招待誠に有難う御座います。」と伝えて参加の意向を示した。「先生の奥様が忘年会に来てくれる。」「物凄い別嬪だけど大学の准教授だそうだ。」「女にしておくのは勿体ないと社長が言っていた。」などと現場のおじさんたちまで噂をするようになってしまった。

忘年会の当日、妻は社長と技術部長の間という上座も上座に座らされてしまった。妻には工場の集合写真を見せて1人ずつの名前と情報を僕と秘書から聞いて記憶していた。場が酔いで無礼講めいてくると妻はおじさんの1人ずつ4合徳利をもってを回り「初めまして〇○さん。お噂はかねてより主人から伺っています。まずはお近づきのお印に。」とお酒をお酌して「ところで御子息の大学受験のご準備は如何ですか。」などと話を1人ずつして回った。簡単な相談にも乗った。おじさんたちは驚いた。

全員にお酌を済ませると社長の隣に戻り、お酌を始めた。社長は家庭のことから会社のことまで相談を始めた。妻はしばらく考えて「それはこうお考えになると宜しいのではないでしょうか。」とアッと驚く答えをするので社長は酔いがさめて真剣に話をし始めた。9時で一次会はお開きになった。妻は明朝医師団を組んでの大手術の主治医を務めるので失礼しますと先に帰宅したので、僕も秘書も2次回以降は遠慮させてもらった。

翌朝出勤すると、現場は妻の話題で持ちきりだった。「あんな別嬪さんがあの大病院の准教授とは凄い。」「そんな偉い先生が俺たち1人ずつを覚えて敬語で話しかけて下さった。」「さすがはうちの先生の奥様だ。社長の言うように女にしておくのはいかにも勿体ない。」「でも、男の仕事を任されるとは天もごらんになっている。」などなど色々な話が持ち上がっていた。その日の業務のバッチ反応は難易度が比較的低くて助かったと思った。

帰宅すると秘書は焼きもちを焼くかと思えば「御姉様。今日の現場は御姉様のお話でもちきりでした。」と嬉しそうに妻に報告していた。「病気になって困った人がいるから、それを治そうとする人が現れて医師が生まれたました。だから医師は患者に尽くすのが当然だし、用事で呼んで下さる方がおられれば、その声に従うのが当然なのですよ。私は当たり前のことをしただけです。」と妻は落ち着いて答えた。秘書は驚き、また御姉様への敬意を深めた。

秘書は外では秘書扱いでも家に帰ったら妹妻にして下さい。と言って来た。「だって御姉様がいての私ですもの。」とはにかんだ。しかし、女性の独占欲や嫉妬心から一夫多妻は困難だと「本当に正しいセックス・複数プレイ編」という本は書いている。またバイセクシャルがレズプレイを男に見せる事はないとも書いている。では我が家の性生活をどう説明するのだろうか。前記の書籍は愛情の上に性関係が成立する視点が欠落してしている気がしている。セックスをプレイととらえている所に間違いがあるように感じる。

妻と妹妻の深い恋愛感情が法律上の婚姻と事実婚の重複を実現させているのだろう。女性は嫉妬などの排他的なマイナス感情が強調されて、女性同士の愛情や敬意などプラス面が隅に押しやられている気がする。来るものを拒まない妻と心から妻を尊敬し愛している妹妻の強い絆は第3者には計り知れない。愛情の上に成り立つ性と性欲の上に成り立つ性は別の物の様な気がする。僕は彼女達にシェアされたのでトラブルが起きないのだろう。いつまでもこの関係を維持するために僕は努力しなければならない。

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