たぶん、M


仕事が退けたあと、食事に誘われて、帰りに車で送ってもらう途中の出来事。
生まれて初めて好きな人を裏切りました。浮気です。

可能な限り思い出して書くつもりなので。長いです。

相手は、当時30歳で私より7つ上。Kさん。
取引先の担当で、すごく仕事できる人。独身でした。

以前から、たまに食事に誘われたり、お酒の席に呼ばれたりというのはあったのですが、
二人っきりはなかったし、この日もそうでした。
車で送ってもらうのも何度かあったけど、いつも別になにもなく。
こっちに彼氏がいるのは向こうも知ってたので、いつも遅くなる前に帰してくれたし。

そんな感じだったので、少し油断してました。

路肩に車を止めて、自販機でお茶をおごってもらい、そのまま話をして。
恋愛話になり、カレ氏の浮気で悩んでることをつい喋ってしまった。
そのうち妙な雰囲気になってきたいうか、相談に乗るフリをされて、巧みに雰囲気を
作られてしまって。

Kさんに恋愛感情は持ってませんでしたが、仕事では頼れる人として好意は持ってたし、
彼のことでヘコんでいた時期だったので、「このまま口説かれたらどうなるんだろ」なんて
考えてしまった。少し投げやりでした。
私は、一人にのめり込むタイプで、今まで遊んだことがなくて。
その反動があったのかも。

「○○さんも、カレへの仕返しで浮気してみたら?」

と言われ、シートベルト外してたので、あっという間に抱き寄せられて、キスされました。
振り向かせ方、唇を重ねるタイミングが上手で。
強引だけど無理やりっぽさを感じないキス。
女性の扱いになれているのだと思います。

「やめてください」
と抵抗したのですが、迷いがあって、拒みきれなかった。

「抵抗したいならしてもいいけど、絶対に抱くから」
って真顔で言われて。

適度に強引なのと目力に弱いので、正直胸がときめくのを感じました。
今考えると、強引というより脅しですけど。
言葉とは裏腹に、抱き寄せる手は乱暴ではなく、触れる指先は優しかった。
逃がさない力加減を心得ているみたいな。
ついばむような軽いキスを何度も繰り返されて、少しずつ私の唇も開いていきました。

     ×     ×     ×     ×

それでも理性を保たなきゃと思って、
「あたしまで浮気したら、●●くんと本当に壊れちゃう」と突き放そうとしたら、
「彼を気にかけたままの○○さんとしたいな。そのほうが燃えるし」と返されました。
ずっとあとで聞いたのですが、彼氏の話を持ち出したときの私の過敏な反応を見て、
“煽れば乱れる”と思ったらしいです。

このあと、本当にそのとおりにされてしまうのですが。

Kさんがソフトタッチしながら、わざと彼のことを思い起こせるようなことを口にしてくると、
背徳感が湧き上がってきて、踏みとどまらなきゃって気持ちがどんどん薄れてくる。
わかってたことだけど、スキンシップに弱い。
「スイッチどこ?」って、ブラウスの上から胸の先っちょ探り当てられ、声を押し殺せなくなって。

『敏感だね。声、出ちゃうタイプなんだ?』
『感じ始めると目が潤むんだ。すっげーそそる』
『カレとするときもこうなの?』
『ヤられたいって顔してるよ』

えっちい言葉を次々に投げかけられて、泣きそうになったけど、口ではイヤイヤ言ってる自分と、
心の中で流されてもいいと思ってる自分がいました。

体が目当てなのはすごく感じました。
でも、Mっけの強い私は、意地悪言われながら愛撫されるのがツボに入ってしまって。

正直、好きじゃない誰かと……と考えたことがないといったら嘘。
貞操観念が崩れたら、自分が流されやすい女だということに気づいてしまった。
再び抱き寄せられ、キスされたときに、私からKさんの首に抱きついて応じてしまいました。

もう、トロけそうで。
というか、体も心も完全に溶けてしまった。オチました。
はっきり、Kさんに抱かれたいって思った。

それから、いいように体を触られて、
「そんなにエッチな声で鳴いて、イヤ、ダメはどこいったの?」って煽られた。

スカートの中まで手が伸びて、ストッキング越しでしたが、敏感なところまで侵入を許してしまい。
両手を頭の上に拘束されて、なすがままです。
足を開いて受け入れている自分を、ただジッと見てた。

「見て。カレ以外の人にクリ攻められてるよ?
 こんなこと許していいの?」

容赦なく指を使われて、腰が跳ねてしまう。
イク寸前まで追い詰められ、ホテルに行くことを承諾させられました。

     ×     ×     ×

ホテルに着くまでの間も、

『意地悪されるの好きでしょ?』
『30分後には俺の上で腰振ってるかも』

とか、たっぷりいじめられました。
囁かれるように言われると、弱い。
Kさんも、それがわかったみたいです。

「彼女じゃないから手加減しないよ」
って台詞が怖かったけど、なにをされるんだろう? ってドキドキした。

部屋に向かうエレベーターの中でも抱きしめられて。
わざとかわかんないけど、私の体にアレが当たって、すごく硬くなっているのがわかりました。
強く求められてるってわかったし。
「これからKさんとするんだ」ってイヤでも意識してしまった。

部屋に着いてから、Kさんが先にシャワーを浴びて、私は待つように言われました。
帰るチャンスかも、と考えながら、携帯に彼から連絡が来ないか待ってた。
夜勤なので、メール一本来るわけないのですが。

カレが浮気したときは、どんな気持ちだったんだろう、と考えてた。
私に対する後ろめたさとかあったのかな。
それとも、単純に他の女の子としたかっただけなんだろうか、とか。

腰を上げることはできず、時間だけが過ぎていって。
結局、Kさんに身を任せたい気持ちが勝ってしまった。

ローブを羽織ったKさんがお風呂場から出てました。
立ちあがるように言われ、抱きしめられてキスされた。
フレンチからはじまって、私の反応をうかがうように時間をかけてから舌を絡めてきて。
やっぱり、キス上手いなって。私も自然に反応してしまった。
すごく長い時間キスしてたと思う。

スキンシップではない本気の愛撫に、全身の力を奪われていく。
支えてもらってないと立っていられないくらい。

「車の中でいい匂いがして、我慢できなかった。
 どんなふうに乱れるか、楽しみ」って言われた。

「あたし、Kさんを見る目、変わりそう」
少しだけ湧き上がった軽蔑感を、正直に口にしました。
「お互い様だろ。もっと気の強い子だと思ってたけど。
 押しに弱いと知ってれば、もっと早く迫ったのに」

「お尻ちっさいよね」って、撫でられて、ピシャッて叩かれた。
そっか、なんでもないフリして、そういう目で見てたんだ。
男の人ってわかんないな、って思った。

シャワー浴びさせてくれないっぽいので、ちょっとイヤがったんだけど、
「フェチだから、どうしてもスーツ着たままの○○さんとしたい」って言われて、そのまま。

ベッドに移ってから、「買ってあげるから」と言われ、ストッキングも破られてしまって。
こんなのいやって言ったけど、ホントは乱暴されてるみたいでちょっと興奮しました。

「彼氏に悪いと思ったら感じちゃダメだよ」

そう言われても、我慢できなくて。
カレの顔は浮かぶけど、“ゴメン”とか全然考えられない。
休みなく体の色んなところを同時に触られて、声を殺せずに身をよじるしかなくて。
Kさんが「弱いところだらけだね」と呟きました。
言葉でも責められて、どんどん淫らな気持ちが増していく。

いきなりストッキングの破れ目から下着をずらされてしまい、
「ドロドロになってる」って言われた。
空気に触れたら、自分でも信じられないくらい濡れてるのがわかりました。
それと、ライナー使ってるのがバレて、剥がされた。恥ずかしかった。
脚を少しでも閉じると、力強い手でこじ開けられる。
好きな人以外に大事な部分を見られたことも、おもちゃにされて濡らされたことも悔しかったけど、
溢れるのを止められない。

「鏡を見て」

Kさんの腕の中で翻弄される私が映ってた。
後ろから抱えられ、しなだれて、体を預けてる。
たくし上げたスカートの中を弄ぶようにKさんの指が踊っていて、絶え間なく喘いでいる私をジッと
観察してるのがわかりました。
ローブを着たKさんと、着乱れた私。
対比がひどくいやらしくて、思わず見入ってしまった。

Kさんの指先が私の顔を撫で、唇を割って指が侵入してくる。
愛する人にするように、Kさんの指を吸い、舌で転がして、甘く噛む。

「本気になってきたね」とKさんが言いました。

     ×     ×     ×     ×

膝立ちになるように促され、向かい合いながら、さっきよりも深く唇を求め合いました。

「キス、好き?」
「うん。チュー、弱い」

仕事での関係はすっかり崩れてしまって、いつしかKさんに甘えてる。

キスをしながら、Kさんがローブを脱いで裸に。
逞しくって、正直、カレより色濃いオトコを感じた。

手を導かれ、Kさんの股間に触れました。
もう、すごく硬く、大きくなってた。熱かった。
これで貫かれるんだ、って思った。
Kさんも、私のあの部分に指を触れる。
自分ではよくわからなかったけど、パンツがぐっしょり濡れて「冷たくなってる」って言われた。

互いの大事な部分を確認しあいながら、またどちらからともなくキスをかわす。
舌と舌を絡め合う音と、私の蜜の音。
二つの湿った音が交わって、耳を刺激する。
とにかくキスが上手くて、頭の中がぼーっとなる。もっと欲しくなる。

せつなくなってきて、私からKさんの首すじに唇をあてがって、ボディキスをしました。
もう、止まらなくなってた。

「思ってたより、ずっとやらしいんだね」

堕ちた私を見て、Kさんが言いました。

     ×     ×     ×     ×

Kさんがゆっくり立ち上がり、気が付くと、前に跪いている自分がいました。
何をさせる気かわかったけど、すごく自然にそういうカタチになってしまって。

今までその人との初エッチでは口でしたことなかったので、そう伝えました。
そしたら、「そんなの関係ない」って。
口元に突きつけられて、拒めなかった。

「いつもするようにして」と言われ、観念して、そのとおりに。
優しく髪を撫でられながら、手と口でKさんを愛しました。

最初は目を閉じてしてたんだけど、Kさんが時々切なそうな吐息を漏らすのが気になって、
ふいに見上げると、私をじっとみつめてて。

恥ずかしくて、顔を背けたら、
「ダメ、してる顔みせて」
って、頬に押し当ててきた。
無理っぽく口に押し込むようなことはしてこない。
私が自分から唇を開くの待っているみたいで。
仕方なく、またKさんを口に含みました。

「こっち見ながらして」

視線を痛いほど感じながら、時折見上げる。
見下ろされてるのが屈辱的だったけど、逆らえずに従っていると、次第に倒錯感が次第に増していく。

「すっげーやらしい目してる。
 ○○さん、フェラするとメスになるんだ」

もう、頭の中がぐちゃぐちゃでした。

(続きます)

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